December 10, 2025

午

午梅崎 ゆう 作 242×272mm
“The Horse” by Yuu Umezaki

 今回の作品展で最もシンプルな作品をご紹介します。梅崎さんはいつも色紙の中に12×12cmの小さな正方形を貼り付けて作品を完成させています。抽象的な図形を描くことも多いのですが、今回描いたのははっきりとした馬の横顔。シンプルな線でまとめつつ、馬の少し憂いを帯びた表情を表現しています。
 そして馬の下には荒い感じの網目の布を敷きました。この布がざっくりとした質感を持ち、馬の存在感を引き立てています。網の端の方が捲れ上がっているので、アイロンをかけて画像を撮影するかどうか梅崎さんに聞いてみましたが、このままで…という返事でした。紙にはない布の捩れも、この作品の一部となっているのでしょう。素朴ではありますが、生きている馬の存在を感じさせてくれる魅力的な作品です。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  

Posted by sengaart at 21:46 │Comments(0)

December 09, 2025

メリークリスマス(お間抜けサンタさん)

メリークリスマス(お間抜けサンタさん)日野 晴美 作 200×480mm
“Merry Chrisitmas - An Absent-Minded Santa Claus ” by Harumi Hino

 毎年の干支展では、クリスマスの作品もいっしょに展示しています。が、今年は例年に比べてクリスマス作品が少なく3点でした。トナカイを描いたものと、くるみ割り人形の絵、そしてサンタクロースを描いたのがこの作品です。
 トナカイの引くソリで子供たちにプレゼントを届けようとしているサンタさん。でも良く見てみると…。小さめのサンタさんの後ろ姿と、目を剥いて見守っているトナカイさんの様子がとてもユーモラスで、人気のある作品です。背景の色は写真だとグレーに見えますが、実際には銀色を使い、クリスマスの特別感を演出しています。
 さて、このサンタさんは無事にプレゼントを子供達のもとに届けることができるのでしょうか?絵本のようにストーリーを思い描いてしまう楽しい作品です。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:42 │Comments(0)

December 06, 2025

白と黒のナイト

白と黒のナイト神田 いずみ 作 160×140mm
“The Black Knight & the White Knight” BY Izumi Kanda

 チェスの駒をモチーフに、シンプルながらセンスの良い作品を作ってくれたのは神田さんです。神田さんはカラフルで楽しい絵柄も得意ですが、デザイン化してパズルのように組み合わせた形を使って描くこともあります。上下を反対にしても同じように2匹の馬配されていて、遊び心があって楽しい作品です。
 色彩もチェスと同じように白と黒に統一。この写真では絵だけを掲載してありますが、ギャラリーでは赤いマットに囲まれ、ヨーロッパ朝の装飾的な額に収められています。少しゴージャスな感じに演出されていますので、ぜひ実物の作品もご覧になって下さい。洋間にちょっと飾っておきたくなるような素敵な作品です。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース https://www.sengaart.com)  
Posted by sengaart at 20:40 │Comments(0)

December 05, 2025

明日を見つめて

明日を見つめて大野 愛 作 235×340mm
“A Stare into Tomorrow” by Ai Ohno

 干支展では馬の絵がズラリと並んでいますが、その中でちょっと違う馬は…シマウマです。厳密に言うとシマウマは馬よりもロバに近いのだそうですが、「ウマ科ウマ属」に分類されるとのこと。大野さんが描いたのは、このシマウマです。
 白と黒との柄だけでも面白いのですが、大野さんは背後に南国の花をあしらい、華やかな絵に仕上げました。背景の濃厚なカラーもシマウマの白い色を引き立てています。日本的な干支の馬が並ぶ中で、異彩を放つ作品となっているのです。
 また、「明日を見つめて」というタイトルも大野さんの気持ちを表現しているようで好感を持てます。日本的でなくとも、新年に飾るのにふさわしい華やかな作品です。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 21:19 │Comments(0)

December 04, 2025

干支飾り〜午〜

干支飾り〜午〜岡田 桂子 作 121×131mm
”The Zodiac Ornament -Horse-”’ by Keiko Okada

 干支午展には、日本だけでなく海外の玩具を描いた作品も出展されています。岡田さんの作品は北欧のダーラナホースを描いたもの。木こりたちが仕事の後に木の切れ端で作ったと言われるこの人形は、カラフルに彩色されていますが、とりわけこの赤い馬は可愛らしく印象的です。
 金を散りばめた赤い紙、少し渋めの黄緑色の髪など、すべて和紙が使われていて、それが北欧の玩具にマッチしているのも楽しいところです。小さな作品ですが、クリスマスにもお正月にも飾れそうな可愛らしい仕上がりになっています。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 21:19 │Comments(0)

December 02, 2025

午

午南舘 千晶 作 410×275mm
“The Horse” Chiaki Minamidate

 馬は昔から人間の生活に近いところで生活していたため、世界中で多くの馬のおもちゃが作られています。日本でも各地に様々な馬の郷土玩具が制作されているようです。南舘さんが制作したのは、そんな馬の玩具とお馴染みのお正月の遊びを組み合わせた作品です。羽付き、凧揚げ、駒回し…そんな遊びをしているところを昨今では見かけなくなってきましたが、ひょうっとしたらお正月にイベント会場などで見ることができるかも知れません。
 南舘さんはシンプルなラインでそれぞれの玩具を描き、お正月らしい華やかな色彩で着色。台紙には手漉きの厚い和紙が使われ、表面の質感が作品の絵柄を引き立てています。日本人の心の奥にある郷愁に訴えかける、優しいタッチの作品です。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 18:51 │Comments(0)

November 23, 2025

そよ風と馬

そよ風と馬宮本 真理 作 235×170mm
“A Breeze and a Horse” by Mari Miyamoto

 カレンダー用に制作された作品です。手前にいる馬の靡くたてがみと尻尾の向こう側に立ち、こちらを見つめている2匹の馬。そしてそこに吹いているのは涼しげなそよ風です。
 宮本さんはシンプルな線で馬を描き、彩色も最小限に抑えています。重なり合った線と線、そして線と面…。それらが背後を吹き抜けていく風を、見る側に直接的に感じさせてくれるのです。シンプルに見えますが、時間をかけて寝られた構図ではないでしょうか。
 どことなくユーモラスなお馬さんたちの表情も、この絵の雰囲気にピッタリ。1年間、カレンダーとして飾っておくのにふさわしい爽やかな作品に仕上がっていると思います。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)
  
Posted by sengaart at 20:37 │Comments(0)

November 22, 2025

福うま

福うま青山 政枝 作 242×272mm

 もう1点、円形の飾り色紙を使った作品をご紹介。青山さんは毎年福を呼ぶ干支の作品を制作しています。今年は颯爽と走る馬を描きました。
 たてがみを風になびかせ、ステップを踏んで走る馬は笑っているようにも見えます。馬の本体や首につけている飾りの彩色には、普段の作品ではあまり使うことのない桜の模様の千代紙を使用。その華やかさは、新しい年を寿ぐのにピッタリです。文字通りの福うま、青山さんらしい明るく元気な作品だと思います。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:11 │Comments(0)

November 21, 2025

チャグチャグ馬コ

チャグチャグ馬コ高橋 隆 作 242×272mm
“Chagu-Chagu Umako - Jingling Ponies” by Takashi Takahashi

 チャグチャグ馬コは、岩手県盛岡で行われる、華やかな装束をまとった馬が行進するお祭りです。そしてそのお祭りの馬を模って制作されるのが、このチャグチャグ馬コという名前の郷土玩具であるとのこと。
 色とりどりに彩色を施されたこの木の人形は、それだけでも午年のお正月に飾るのにふさわしい飾りですが、高橋さんはこれに椿が飾られたしめ縄のリースを合わせ、より華やかに演出しました。
 この作品は円形模様の入った色紙の上に貼り付けられて、和風の雰囲気にまとめられています。一方DMハガキやパンフレットには背景に明るめの色を入れたものを使わせていただきました。どちらもお正月らしい作品になっていると思います。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:45 │Comments(0)

October 31, 2025

黒

黒梅崎 ゆう 作 242×272mm
The Black” by Yuu Umezaki

 今回の「漆黒」展は黒という色がテーマで、黒蝶や黒豹、カラスや闇夜などが描かれた作品が並んでいます。が、ちょっと趣を異にして色を分解して表現したのがこの梅崎さんの作品です。
 写真ではわかりにくいのですが、白い台紙の上に切り抜かれた茶色い和紙を置き、その上に、赤、黄、青のセロファンが貼り合わされています。色の三原色を合わせると黒になる…という法則を表現していますが、実際に黒い色を作ることよりも、それぞれの形が微妙に組み合わせってハーモニーを作り出す…という絵全体の構成に気を配ったそうです。
 ちょっと揺らいでいるような形、光沢のあるセロファンの色、その色の重なり合い…小さいながら活力を感じさせてくれる作品です。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:13 │Comments(0)

October 29, 2025

黒い山手線

黒い山手線石野 千鶴子 作 242×272mm
“The Black Yamanote Line” by Chizuko Ishino

 この作品に関しては石野さんがコメントを寄せているので、そのまま掲載します。
 「鉄道開業150周年を記念して2022年にJR東日本とNetflixがコラボして運行された広告貸切電車です。1編成しかなく、運行されない日もあって、出会えるとはラッキーでした。当時電車が大好きな孫と外出し、偶然運行していることを知って駅を移動し、ホームの先端で待っていました。電車到着と同時に運転手さんが手招きしました。急いで近づくと、孫にカードをくれました。とてもびっくりしたのと、うれしかったことを覚えています。」
 色味の違った黒とグレーの組み合わせの画面の中に赤い文字が良く映えます。そこに秋のコスモスをあしらったところが、石野さんらしい絵作りだと思います。黒という色で思い出す、お孫さんとの体験。そんな思いのこもった素敵な作品です。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:50 │Comments(0)

October 24, 2025

漆黒=宇宙

漆黒=宇宙戸張 禮子 作 210×297mm
“Pitch Black - The Space” by Reiko Tobari

 漆黒という言葉から戸張さんが思い浮かべたのは宇宙だそうです。果てしなく続く漆黒の闇、その宇宙の中に浮かぶ星々、そして人工衛星。映像では見たことがありますが、まだまだ実際には遠い世界です。それでもあと数年もすれば、気軽に宇宙旅行ができる時代が来るかもしれません。宇宙の漆黒の闇は、さまざまな想像を掻き立ててくれる世界でもあります。
 そして戸張さんは、コメントをこの絵に書き添えています。宇宙の中に人類が歩み出している今、できればできれば人類の明日のために、争わず協力し合って挑んでいってほしい…と。戸張さんの人類と宇宙にこめた願いを描いた素敵な作品です。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:58 │Comments(0)

October 20, 2025

瞑想

瞑想大内 美佐子 作 260×350mm
“Meditation” by Misako Ouchi

 大内さんは「漆黒」というテーマからこの作品を制作してくれました。物理的な色だけでなく、精神的な黒を表現した作品です。漆黒の闇の中で静かに座り、瞑想をする人影。座っているのは心模様を表現するかのような、複雑な模様の蓮華の花の上です。そして背景には般若心経が彫り込まれています。
 そう大きくない面積の中にこれだけの文字を書き入れるのは大変だと思うのですが、それをさらに繊細な線でカッティングしてあります。背後に貼ったのが雲龍紙であるため、紙の繊維が少し文字を遮断して読みにくくしてしまっていますが、それがかえって掠れた文字のようで風情があるという意見もあります。
 この絵の前でしばらく佇んでいる方もいらっしゃいました。漆黒の闇の中、瞑想する人は何を見つめているのでしょうか。深く心を揺さぶられる作品です。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:06 │Comments(0)

October 19, 2025

女・豹

女・豹六郷 もと 作 280×420mm
“The Leopardess” by Moto Rokugo

 黒がテーマの作品展とあって、黒猫の作品が出てくるかな…と思ったのですが、、猫よりも大きな黒豹の作品が出展されました。六郷さんはいつも左右対称の女性が描かれた作品を2点出展してくれるのですが、今回は3点あります。
 六郷さんは、黒という強い色に対して、強い印象のあるものを…と考えたそうです。しかも自分らしい個性と、見る側にはっきりとした印象を残せる作品…ということで、試行錯誤しながら、これらの作品を作ってくれました。こちらを見据える豹とそれに負けないくらい強い眼差しの女性。この絵が3枚並ぶと、向こう側から凝視されているようで、思わずドキッとしてしまいます。
 それでいて豹の毛皮や周囲の模様に施されているのは繊細なカッティング。また、それぞれが違った色彩でニュアンスを変えているのも面白いです。この迫力のある作品、ぜひ実物を見て下さいね。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:49 │Comments(0)

October 15, 2025

影

影トドロワ プロレチナ 作 165×190mm
“Shadow” by Proletina Todorova

 もう1点、ブルガリアから送られてきた作品をご紹介します。トドロワさんは、今回2点の作品を出展してくださっています。もう1点は日本の漆器を描いたもの。この作品も漆器を描いた作品も、金色の台紙に黒い紙を切り抜いて貼り合わせています。
 黒い木陰、あしらわれた花や実、そして影にチラチラと走る幾何学的な模様…。そうした要素が渾然一体となって不思議な世界を創出しました。そしてその影から飛び出すかのように羽を広げている1羽の鳥…。これらが何を表現しているのかはトドロワさんに聞いてみなくてはわからないのですが、それでもこの世界に惹かれていきます。
 黒く塗りつぶされた影と、動きを感じる鳥や木々。そこからこの絵を観る側が物語を連想するかも知れません。そんな可能性を感じさせてくれる楽しい作品です。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:45 │Comments(0)

October 14, 2025

黄昏

黄昏ツァンコワ リュブカ 作 285×200mm
twilight” by Tsankova Lyubka

 もう一つカラスの作品をご紹介。ブルガリアから作品を送ってくれたツァンコワさんの作品です。ヨーロッパのカラスと日本のカラスは近い種類のものもいるようですが、少し違った種もいるそうです。日本のカラスを見慣れた私たちからは、この作品のカラスは少し嘴が小さめでスマートに見えます。
 それでも向こうに見える森や群れをなすカラス、どんよりとした空を見て、日本の田舎の風景を思い出す人も多いのではないでしょうか?木の枝に止まるツヤツヤとした漆黒の翼を持つカラスたち。その表情は日本の都市に生息するカラスたちよりものんびりと寛いでいるようにも見えます。どこか懐かしさを感じさせてくれる心温まる作品です。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:18 │Comments(0)

October 11, 2025

烏(からす)

烏吉川 結夢 作 170×245mm
“Crow” by Yuu Yoahikawa

 真っ黒なカラス。その大きな嘴、黒光りする羽、空を仰ぐ姿…まさに漆黒の鳥です。吉川さんはシンプルなフォルムを力強く描き、羽や嘴に黒光りするラインを入れ、背景に墨染めの和紙を配置して、この作品を完成しました。
 ギャラリーを訪れたお客様も、カラスに頭をどつかれたり、食べ物を狙われたり…という体験談を語ってくれます。人間に近いところに暮らしながら、ちょっと恐ろしげなイメージもあるのがカラスではないでしょうか。
 吉川さんの描いたカラスは、そんな威圧感を持ちながらも、どこかユーモラスな感じがします。全体のバランスと画面いっぱいに広がるレイアウトのせいかも知れません。絵本の中に出てきそうな漆黒のカラス、小さな作品ですが、オリジナルを見てこの存在感を感じていただきたい作品です。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:37 │Comments(0)

October 09, 2025

瑞蝶 <黒アゲハ蝶> I

瑞蝶 <黒アゲハ蝶> I日野 晴美 作 210×297mm
Auspicious Butterfly - Swallowtail Butterfly I

 漆黒の黒アゲハ蝶。黒という神秘的な色合いから「神の使い」とも言われているそうです。黒い色はともすれば不吉な色と見なされることもありますが、その格調の高さによって、神聖なものを意味することもあります。
 日野さんは今回黒アゲハ蝶を描いた4点の作品を出展しています。背景の色を変えたり、多くの蝶を画面に配置したり、背景に彼岸花を描いたり…それぞれに優雅で美しい作品に仕上がりました。同じ蝶を描いても全く違った仕上がりとなっているのを、見比べながら見てください。
 組み合わせる色によって全く違う表情を見せる黒。ギャラリーで様々な黒をお楽しみ頂けたら…と思っています。

(「漆黒」出展作品  2025.10.8〜11.1 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:49 │Comments(0)

July 23, 2025

7月の教室:花のオーナメント

7月の教室:花のオーナメント 猛暑な毎日。ドイツから帰ってきて、教室用の作品を作ろうと思ったのですが、時差ぼけでもないのにモヤモヤとして考えがまとまりません。夏の風物は一通り作ってしまったし…。
 …ということでいくつか保存しておいたヨーロッパ風の花のオーナメントの作品を2点作成。オーナメントはどの季節でも飾れますしね。いつもと違った雰囲気の色を使いたかったのですが、それはそれでまとめるのが難しかったです。細かい部分が思ったよりもあって、切るのに時間がかかるため、細部まで違った色を入れることはできませんでした。教室用に作る時は、全体の制作時間も考慮する必要があります。
 でももう少し夏っぽい色彩にすることもできたかも知れないと、後から思ったのでした。  
Posted by sengaart at 20:37 │Comments(0)

June 24, 2025

眠れる森の城 ��

眠れる森の城 ��南舘 千晶 作 210×297mm
“A Dreamy Castle in the Forest II” by Chiaki Minamidate

 日本の子供にお城の絵を描いてもらうと、日本の城ではなく、圧倒的にディズニー風のお城を描く子が多いそうです。子供達にとっては西洋風のお城が憧れなのでしょう。そんなデズニー風のお城を描いてくれた南舘さん、実は2017年の「私の風景」展でも同じお城を描いてくれています。
 その時は紺色のお城とペパーミントグリーンのイバラでシンプルな色彩でした。今回は、黒いお城のシルエットに咲き誇る薔薇の花々、そしてレースのように透ける草木模様を重ねています。窓の向こうには色とりどりの明かり。華やかでファンタジックなお城に仕上がりました。
 この写真は額装する前に撮ったもので、実際には箱額が使われていてお城と花々の間には少し空間があって、より立体的に見えます。ロマンティックなお城で繰り広げられる物語を思い浮かべながらご鑑賞いただければ幸いです。

(「城 – Castle –」出展作品  2025.6.11〜6.28 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 21:23 │Comments(0)

June 23, 2025

小さなポシェットのお城

小さなポシェットのお城大内 美佐子 作 200×260mm
“A Little Pochette Castle” by Misako Ouchi

 大内さんの息子さん家族で飼い始めたのは小さな2匹のモモンガ。家族旅行で出かける時に餌をやりに行ったら、モモンガは夜行性であるため、小さなポシェットの中で丸まってお休み中だったそうです。彼らにとっては、このポシェットがお城なのですね。その時の印象を元に、写真を見ながら描いたのがこの作品です。
 画面には野生のモモンガをイメージした木々の間を飛び回る姿と、小さな袋の中で丸まっている姿を両方描かれています。大内さんはその主役たちの周囲に、植物の模様や蜘蛛の巣を描き、繊細な作品に仕上げました。近くで見るとその細部に丁寧に色付けしてあるのがわかります。
 ごく個人的(個体的)な小さなお城。可愛らしく、魅力的な作品です。

(「城 – Castle –」出展作品  2025.6.11〜6.28 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 19:35 │Comments(0)

June 20, 2025

私の城−本・猫・サボテン−

私の城−本・猫・サボテン−ヒリストワ リディヤ 作 200×285mm
“My castle - books, cats and cactuses -” by Lidiya Hristova

 威容を誇る建築物のお城に対して、ごく個人的な空間であるお城を描いたのが、ヒリストワさんのこの作品です。
 彼女の座る椅子、すぐ側に積まれたたくさんの本、育てているであろうサボテン、そして可愛らしい猫…。本当に居心地のよさそうな空間です。作者の生活を垣間見ることができるのは、見る側にとっても喜びですね。
 椅子とすぐ近くにある本がモノトーンで描かれ、サボテンと猫をカラーが表現されているので、私たちの視点もヒリストワさんの視点と重なっていきます。つまり私たちもサボテンと猫を愛おしげに眺めているような気になるのです。
 この居心地の良いヒリストワさんのお城をぜひ実感してみてください。

(「城 – Castle –」出展作品  2025.6.11〜6.28 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 21:00 │Comments(0)

June 19, 2025

灰色の城

灰色の城ツァンコワ リュブカ 作 200×290mm
“The Gray Castle” by Tsankova Lyubka

 今回の作品展では、日本の城だけではなく、ヨーロッパの城の作品もあります。このツァンコワさんの作品も雰囲気のある素敵な作品です。実際にどんなお城をモデルにしたのかは、作家さんのコメントがないのでわからないのですが、ブルガリアのお城でしょうか。
 黒い輪郭をベースにして、影の部分をうまく残すことによって重みのあるお城を表現しています。小さいながらも均整の取れた美しいお城。ともすると固くなりがちな建物の描写に、はばたく鳥たちの姿が入ることによって、躍動感が出ました。
 とてもヨーロッパ的な風景ではありますが、背景にあるグラデーションの空や、陰影のある緑には因州和紙が使われています。東西の文化の交流によって完成された魅力的な作品です。

(「城 – Castle –」出展作品  2025.6.11〜6.28 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 21:41 │Comments(0)

June 17, 2025

松江城

松江城トドロワ プロレチナ 作 200×290mm
“Matsue Castle” by Proletina Todorova

 ブルガリアから届いた作品です。トドロワさんはいつも日本的なものを描いた作品を送ってくれます。それでも配色や描き方に彼女独特のセンスがあり、いつも日本の他の作家さんたちと見比べながら、興味深く拝見しています。
 今回彼女が描いたのは松江城。国宝指定されている5つの城のうちの1つで、山陰に現存する唯一の天守だそうです。トドロワさんは全体を輪郭線で切り抜かず黒い部分を多く残して、お城の重みや影を演出。さらに青い和紙と紫色のグラデーションの和紙を使って、陰影を出しました。少し暗めの色彩が、何となく古き良き物への郷愁を抱かされてくれます。力強く、存在感のある素敵な作品です。

(「城 – Castle –」出展作品  2025.6.11〜6.28 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:27 │Comments(0)

June 16, 2025

河原城(鳥取県)

河原城(鳥取県)日野 晴美 作 297×420mm
“Kawahara Castle” by Harumi Hino

 鳥取にある河原城は近年建てられたものですが、もともと見晴らしの良いその地には砦があったそうです。街道から見える丘の上に佇んでいて、「お城山展望台 河原城」という名の通り、見晴らしの良い場所。剪画アート&スペースでの展示の後、この河原城を基点として鳥取巡回展が始まります。
 そのため日野さんがこの河原城の作品を制作してくれました。丘の上にある城と河原町のしだれ桜を組み合わせ、レイアウト。実際の風景ではありませんが、お城としだれ桜は、日本的で情緒あふれる風景だと思います。
 桜の時期としては、少し緑が深い気もしますが、この緑は因州和紙で、グラデーションとわずかに透ける質感をうまく利用して丘の木々を表現しています。因州和紙を使った鳥取のお城、ぜひ実物で楽しんでください。

(「城 – Castle –」出展作品  2025.6.11〜6.28 於:剪画アート&スペース)  
Posted by sengaart at 20:48 │Comments(0)