June 29, 2026

イノチ出るところ

イノチ出るところ小野寺 マヤノ 作 305×432mm
“Where Life Begins” by Mayano Onodera

 27日に終了した剪画展「海と命と」で展示した作品で2点あります。ちょっと古語のように「いのちいづるところ」と読んでください。すべての命は海から生まれたと言われています。そのイメージを水の動きと生命の痕跡(骨)で表現しました。
 薄く染めた水色の和紙、落水紙、青い和紙、白い和紙を重ねて接着。特に白い和紙は少し透けて下の色を通すので、その組み合わせで微妙な色合いを出したかったのです。思ったよりも薄くなってしまったところや、微妙な色合いが見えにくいところもありますが、そうした予想外の結果も含めてできあがるのが、最近の私の作品です。和紙の透過性と剪画の線を合わせて揺らぎのある表現ができたら…と願っています。  

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June 25, 2026

ハコフグ

ハコフグ戸張 禮子 作 210×297mm
“Boxfishes” by Reiko Tobari

 その独特の形と愛嬌ある表情で人気を博しているハコフグ。水族館や映像でこのユーモラスな姿を見て、関心を持った方も多いのではないかと思います。
 戸張さんもこのハコフグに魅せられた一人。その表情を見た時の楽しさをそのまま作品にしてくれました。決して巧みな絵ではないのですが、この愛嬌ある魚たちの顔につい見入ってしまいます。写実的に描こうとせずに、感じたままの形をそのまま絵にした勢いのようなものが見る側に伝わってきます。魚たちの顔つきも、それぞれ感情を持っているようにも見えますね。
 思わず口元を緩ませてくれるような、ユーモア溢れる作品です。

(「海と命と」出展作品  2026.6.10〜6.27 於:剪画アート&スペース)  
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June 19, 2026

「僕ら美味しいらしいよ」「…え、マジで⁈」(オニオコゼ)

「僕ら美味しいらしいよ」「…え、マジで⁈」(オニオコゼ)日野 晴美 作 242×272mm
"Apparently we're tasty." "Huh, are you serious?!" (Devil Stinger) by Harumi Hino

 今回日野さんが描いたのはオコゼ。棘をもち、への字に見える口とじっとりと見つめているような目つきは、確かに奇怪な容貌です。その姿を描くと何とも言えない味のある絵になりますね。実際に食べるととてもおいしいそうですが、供給があまりないのと、食べる部分が少ないのとで、高級魚とされているそうです。
 日野さんは黒と茶色のぼかしの和紙を使って、おごぜたちの姿をユニークに描き出してくれました。その表情にとても愛嬌があります。さらにタイトルはこの2匹が交わしている会話。思わず絵の前でクスリとしてしまうような楽しい仕上がりになりました。

(「海と命と」出展作品  2026.6.10〜6.27 於:剪画アート&スペース)  
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June 17, 2026

琉球の魚

琉球の魚高橋 隆 作 482×328mm
“Fishes of Ryukyu” by Takashi Takahashi

 高橋さんは当初、海の生物を進化の過程に従って描いてみようと思ったそうです。が、調べていくうちに全体の色彩があまり美しくないことに気づき、南国の魚を描き、水族館のような雰囲気に仕上げることにしたとのこと。赤、緑、黄色、黒、オレンジ…確かに沖縄の魚は色鮮やかですね。
 輪郭を先に切り抜き、中に色を入れていくという方法で仕上げた魚もありますが、輪郭なしに色を配置していく場合、それぞれの魚が小さいため、和紙を継いでいくのにかなりの時間を要したそうです。その甲斐あって琉球ならぬ竜宮城のような華やかな絵に仕上がりました。剪画で描かれた琉球の魚たちをぜひギャラリーで楽しんでください。

(「海と命と」出展作品  2026.6.10〜6.27 於:剪画アート&スペース)  
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June 15, 2026

海の中の人魚

2海の中の人魚居木井 啓子 作 282×272mm
“Mermaid in the sea” by Hiroko Ikii

 海の中の命…架空のものを含めるならば、多くの人が思い浮かべるのは人魚かも知れません。世界には美しい人魚や怪物のような恐ろしい人魚の伝説もありますが、やはりアンデルセンの人魚暇のように美しい人魚を連想する人が多いでしょう。
 居木井さんは、水の中のお城に住む美しい人魚を描いてくれました。お城は黒い紙を切り抜き、その上に薄い水色の落水紙を貼ってあります。そのため、水の向こう幻想的に佇んでいるように見えるのです。右手を伸ばし、少し上を見上げている人魚は何かを探しているのでしょうか。作品を見る者に物語を感じさせてくれる、素敵な作品です。

(「海と命と」出展作品  2026.6.10〜6.27 於:剪画アート&スペース)  
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June 14, 2026

大漁旗

大漁旗南舘 千晶 作 270×185mm
“Fisherman's Catch Flag” by Chiaki Minamidate

 大漁旗はもともと漁に出た漁船が大漁で帰って来る時に船に掲げた旗のことです。遠くからでも目立つように派手なデザインで、演技の良い日の出や、宝船、鯛の絵などが描かれています。現在ではイベントやインテリアとしても飾られることが多いそうです。
 南舘さんが描いた大漁旗は縁起の良いものづくし。鯛、松竹梅、富士山、束ね熨斗などが画面いっぱいに描かれ、おめでたさを演出しています。南舘さんらしいしっかりとしたレイアウトが印象的。この大漁旗を部屋に掲げておけば、毎日元気いっぱいに暮らすことができそうですね。
 賑わいの海。おめでたさと力強さを感じさせてくれる作品です。

(「海と命と」出展作品  2026.6.10〜6.27 於:剪画アート&スペース)  
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June 12, 2026

石垣のウミガメ

石垣のウミガメ 六郷 もと 作 280×420mm
“Sea Turtle of Ishigaki Island” by Moto Rokugo

 六郷さんは、いつもの通り同じ構図を左右対称にして2点の連作を作成してくれました。先日石垣島を訪れ、美しい海を眺め、色鮮やかなハイビスカスに見せられ、アダンの実を初めて見て帰って来たそうです。そうした風景や話に聞いた亀を1枚の作品としてまとめたのがこれらの作品です。
 青い海や、鮮やかなハイビスカスは六郷さんらしい鮮明な色彩。生まれたばかりの子ガメが海に帰っていく様子を繊細に描き、連綿と続く生命の神秘を表現しました。写真ではわかりにくいのですが、小ガメたちは銀色で描かれています。
 石垣島の海と生き物たちを描いた、美しく力強い作品だと思います。

(「海と命と」出展作品  2026.6.10〜6.27 於:剪画アート&スペース)  
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June 09, 2026

太古は海でした!

太古は海でした!宮本 真理 作 210×297mm
“In Ancient Times, It was the Sea!” by Mari Miyamoto

 明日から始まる「海と命と」のDMはがきに掲載した作品です。向こう側に見えるのはエベレスト。太古の昔はそのあたりは海でしたが地形の変動によって隆起したとのこと。エベレストの山頂近くからは、その時代に海に生息していた三葉虫やアンモナイトなどの化石が数多く発見されているそうです。
 遠くのエベレストを水色で描き、近くの地表を紫色に…。そして化石は少し明るめの色を付けて、生命の痕跡を表現しています。全体の色のバランスが良く、幻想的でありながら、ちょっとした現実味も感じる絵柄。見る側のイメージを海へ、そして太古へと広げてくれるロマンチックな作品です。

(「海と命と」出展作品  2026.6.10〜6.27 於:剪画アート&スペース)  
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June 03, 2026

彼方へと舞う I

彼方へと舞う I小野寺 マヤノ 作 305×432mm
“Soaring into Yonder” by Mayano Onodera

 剪画アート&スペースで先週終了した「祭り ―フェスタ―」展に出展した作品です。以前宇部神社で見た「麒麟獅子舞」をモチーフとして制作しました。リアルな麒麟獅子ではなく、はるか遠くまで舞っているイメージを描写。麒麟獅子の優雅な動きは、ずっと前に西チベットのお寺で見た仮面舞踏を彷彿とさせます。
 鳥取の鈴木和紙さんにうかがった時に隅の方でみつけたかっこいいグレーの円形が描かれた和紙を背景にしました。麒麟獅子の衣装の赤と黒の和紙は紙漉きの長谷川さんが染めたもので、赤と黒とぼかし具合が1枚1枚違っています。一期一会のように出会った因州和紙で作った作品なのです。
 東京での展示は終わりましたが、これから鳥取でも展示します。今後ともよろしくお願いいたします。  
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May 27, 2026

ベニスのカーニバル

ベニスのカーニバルュブカ ツァンコワ 作 202×288mm
“Carnival of Venice” by Tsankova Lyubka

 今回の作品展では仲島あいさんがベニスのカーニバルをモチーフにした作品を描いていますが、ブルガリアから届いたこの作品もベニスの仮面を描いています。そして装飾的な衣装には、千代紙の柄を使っているのが、私たちにとってかえって新鮮に感じられます。
 実は目と背景のところはトレーシングペーパーが貼ってあります。最初にこの作品の下に白い紙を敷いたら、仮面の白さが浮き立ちませんでした。そのため下に黒い紙を置き、背景がグレーになるようにしています。
 仮面の向こうから話しかけてきそうなカーニバルの1シーン、お祭りらしい日常が感じられる素敵な作品です。

(「祭 −フェスタ−」出展作品  2026.5.13〜5.30 於:剪画アート&スペース)  
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May 21, 2026

ようこそ、コルドバへ(スペインパティオフェス)

ようこそ、コルドバへ大内 美佐子 作 308×196mm
“Welcome to Cordova (Spanish Patio Festival)” by Misako Ouchi

 今回の作品展では、海外のお祭りを描いた作品も展示されています。その一つがスペインのコルドバで開催されているパティオ祭りです。このお祭りでは個人の家のパティオ(中庭)が公開され、コンテストもあるとのこと。丹精込めて飾られた美しい庭は50以上あって、人々は地図をもとに訪れるのだそうです。
 大内さんは繊細な表現で花々を丁寧に描写し、このお祭りの情景を描いてくれました。スペインらしい白い壁と石畳、あふれんばかりに配置されている鮮やかな花々…日本のお祭りとはまた違ったカラッとした明るい雰囲気があります。機会があれば一度は訪れてみたいお祭りですね。

(「祭 −フェスタ−」出展作品  2026.5.13〜5.30 於:剪画アート&スペース
  
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May 19, 2026

ぎおんまつり“宵山偲ぶ”

ぎおんまつり[宵山偲ぶ]宮本 真理 作 272×242mm
“Gion Festival - In Remembrance of Deceased” byMari Miyamoto

 宮本さんは以前住んでいた京都の思い出の情景を描いてくれました。当時、友人と二人で京都の四季を楽しみ、祇園祭の宵山を訪れたそうです。その友人も今は亡く、今でも「コンコンチキチキ」という音を聞くと、当時散策した祇園祭を思い出す…とコメントに書いてくれました。
 モノトーンに近い宵山の風景、あたりに流れるコンコンチキチキの音、追憶を呼ぶほんのりとした和紙の青み…。思い出とお祭りのシーンが重なった、美しい作品です。

(「祭 −フェスタ−」出展作品  2026.5.13〜5.30 於:剪画アート&スペース)  
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May 18, 2026

ねぶた

ねぶた高橋 隆 作 386×272mm
“Nebuta Festival” by Takashi Takahashi

 青森のねぶた祭は、日本の祭の中でも最も壮大で華やかなお祭りのひとつです。高橋さんは今までにも干支の作品として寅と亥のねぶたを作って下さっています。今回はその干支よりもさらに迫力のある鐘馗(しょうき)をモチーフにした作品。鐘馗はその迫力のある表情から、魔除けとしても描かれることが多いようです。
 和紙を使って表現したねぶた特毒の華やかな色合い、黒い髭を活かした強そうな表情、画面からその力が溢れ出てくるのを感じます。この作品を見ていると、実際のねぶたにも行ってみたくなりますね。祭というテーマにふさわしい華やかで力強い作品だと思います。

(「祭 −フェスタ−」出展作品  2026.5.13〜5.30 於:剪画アート&スペース)  
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May 14, 2026

しゃんしゃん傘

しゃんしゃん傘日野 晴美 作 297×420mm
“Shan-Shan Umbrellas” by Harumi Hino

 毎年お盆の時期に開催される鳥取しゃんしゃん祭を描いた作品です。鳥取県東部地方に伝わる「因幡の傘踊り」をアレンジした傘踊りは、この赤と紺色で彩られた美しい傘が使われます。4千名以上の踊り子たちが 一斉に踊る姿は、まさに 圧巻だそうです。
 日野さんはこの傘踊りの様子を鳥取の和紙を使って表現してくれました。夕闇の中でたくさんの傘がしゃんしゃんと鈴の根を響かせながら踊っている様子が目に見えるようです。この作品はA3サイズの大きさですが、日野さんはもう1点、昼のしゃんしゃん傘をイメージした、もう少し大きな作品も制作しています。そちらも因州和紙の美しさを十分に活用した作品ですので、ぜひ見比べて楽しんでください。

(「祭 −フェスタ−」出展作品  2026.5.13〜5.30 於:剪画アート&スペース https://www.sengaart.com)  
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April 10, 2026

夢叶う

夢叶う外山 豊子 作 240×297mm
“Dreams Fulfilled” by Toyoko Toyama

 花開く…それは実際の植物の花だけでなく、人が夢を叶えたり、才能が発揮された時にも使われる言葉です。ミラノ・コルティナ五輪ではフィギア・スケートの選手たちがその才能を花開かせ、夢を叶えたシーンを見ることができました。長い期間の風雪に耐え、芽を出してやがて花が開く…それは美しく、感動的なシーンでもあります。
 外山さんはそんなシーンを草原や草木、蕾などの景色を取り入れながら1枚の剪画としてまとめました。渋めの緑や薄い水色の組み合わせが美しいだけではなく、黒い色を効果的に配置して全体を引き締めています。右上に描かれている手は、夢を掴んだことを示しているのでしょうか?様々なことを連想させてくれる、素敵な作品です。

 (「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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April 06, 2026

猫の開き

猫の開きnori 195×285mm
“Happy Cat” by nori

 猫の開きは猫が仰向けになって前足やいそろ足を広げてリラックスしているポーズのことだそうです。鯵の開きと似ていることからこく呼ばれているそうですが、この言葉を英語にするのは難しく、結局幸せそうな状態を指す「Happy Cat」となりました。
 実際に作品を見ていただくと分かりやすいのですが、額の底にがいて、マットの後ろに厚みを足してあり、額のガラス面にネモフィラの花々を貼り付けてあります。そのため半立体の作品となっていて、猫のポーズがリアルに感じられるのです。
 写真を撮ると奥の猫が少し暗くなってしまうのですが、実際に目で見ると白猫の色も鮮やかな合いに見えます。花も猫も開く春をこの作品で満喫してください。

(「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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April 02, 2026

イヴァイロ・マジャロフ 2026

イヴァイロ・マジャロフ 2026マジャロフ イヴァイロ 作 186×268mm
“ Ivaylo Madzharov' 26” by Ivaylo Madzharov

 水の中から茎を伸ばし空に向かって開く花。蓮の花のような咲き方ではありますが、花びらや色は牡丹のようでもあります。タイトルは作家の名前と今年の年号が入っているので、多分架空の花なのでしょう。
 水に映る姿もとても綺麗ですが、花の周囲を囲む丘に千代紙を使っているのが特徴的です。それでいてごちゃごちゃとした民藝調にならないのは、花の色や背景の色、そして白く残した部分などの配分が絶妙であるためだと思います。日本的でありながらも、どこか日本とは違った雰囲気を持つ色彩。花とその周囲に独特の世界観を展開していて、見る物を惹き付ける作品です。

(「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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March 31, 2026

春トドロワ プロレチナ 作 196×278mm
“Spring” by Proletina Todorova

 ブルガリアでは、ヒヤシンスは春を告げる花なのだそうです。日本でも春に庭で見かけますが、水耕栽培をして咲かせる方も多く、人行きがあるようです。ギャラリーでも、紫のヒヤシンスが好きだという声をいくつか耳にしました。
 この作品に描かれたヒヤシンスも花びらが重なるように咲き誇っていて、ゴージャスに見えます。花びらを濃い紫と赤みのある紫の2色で仕上げて、立体感を出しました。写真ではわかりにくいかも知れませんが、上の方に小さな虫がいて、絵の中にちょっとした動きを与えています。
 春を謳歌するヒヤシンス。まさに「花*開く」という作品展のタイトルにぴったりな作品です。

(「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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March 30, 2026

マルテニッツァ

マルテニッツァカルチノワ ミロスラヴァ 作 198×288mm
“Martenitsa” by Miroslava Karchinova

 ブルガリアの「マルテニッツァ(Martenička)」は、春の訪れを祝う伝統的なお守りです。毎年3月1日に、家族や友人同士で赤と白の糸で作られた飾りやブレスレットを贈り合うのだそうです。そして春の訪れを告げるコウノトリを見たとき、または花の咲いた木を見つけたときに外して実のなる木の枝に結ぶ習慣があります。
 カルチノワさんは、このマルテニッツァを花の咲く木に結びつけた作品を制作してくれました。赤と白が映えて、春の息吹と生命力を感じさせてくれます。この男女ペアのお人形は、日本のお雛様と共通点があるような気がします。
 いっしょに送ってくれた小さなマルテニッツァと共に展示していますので、ぜひブルガリアの春を楽しんでください。

(「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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March 28, 2026

ブルガリアン・ローズ

ブルガリアン・ローズ ツァンコワ リュブカ 作 196×280mm
“Bulgarian Roses” by Tsankova Lyubka

 バラの花はブルガリアの国花で、ブルガリアの豊かな自然と文化を象徴しています。香りの高いダマスクローズからは香水の原料ともなり、世界中に輸出されているそうです。ファンコアさんはそのローズを描いてくれました。
 1 点は濃い緑色の和紙を切り抜き、もう1点には薄い緑色の洋紙を切り抜いています。バラの図案は同じですが、2枚の作品の切り抜き方に変化を持たせ、花びらの配色も変えています。1作品だけでも素敵ですが、双方を比べながら見ると、より切り抜く表現の違いを楽しむことができるでしょう。
 バラの香りが漂ってくるような風格のある素敵な作品です。

(「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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March 25, 2026

Flowering

Flowering南舘 千晶 作 210×297mm
“Flowering” Chiaki Minamidate

 今回の作品展でもっとも描かれているのがバラの花です。やはり開花と聞くと多くの人が一番に思い浮かべる花なのかも知れません。古くから人々に愛され、様々な品種があるのもバラの花の特徴です。
 南舘さんのバラは繊細にして華麗に描かれています。花びらの重なり具合、グラデーションが付けられた美しい色合い、蔦模様と葉をからめて装飾的に仕上げる手腕…。何千本もバラの花を描いてきた南舘さんならではの完成度です。そう大きくはない作品ですが、周りを圧倒するような存在感のある作品です。

(「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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March 21, 2026

春が来た

春が来た大内 美佐子 作 308×223mm
“The Arrival of Spring” by Misako Ouchi

 白い和紙を繊細に切り抜いて描き出された春の花々。カッティングの一つ一つが細かくて、丁寧に時間をかけて作られたことがわかります。大内さんは当初、この作品をモノトーンで仕上げようと思っていたそうです。けれど作業が進んでいくうちにピンクや紫の春らしい色を使いたくなって仕上がったのがこの作品。そのため、優しい色合いの中に黒い色が効果的に使われていて、全体を大人っぽく見せています。周囲の水色も全体を引き立てている感じです。
 今日いらしたお客様はポストにこの作品が掲載されたDMを見つけて、春が感じされてとても嬉しかったとおっしゃってくださいました。春を呼び込んでくれるような、素敵な作品です。

(「花*開く」出展作品  2026.3.18〜4.11 於:剪画アート&スペース)  
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December 12, 2025

華麗なる春夏秋冬

華麗なる春夏秋冬まるぽ 作 110×160mm×6枚
“The Splendor of Four Seasons” by Marupo

 まるぽさんは毎年年末に次の年の干支を入れたカレンダーを制作しています。今年は「城」展でシンデレラ城の作品を出展し、残りの5点を新たに制作して額装しました。
 それぞれの作品が、季節の風景やイベントを描いていて、登場するキャラクターもアクティブです。1年を通して日々楽しんでいるファミリーの様子が伺えますね。ちなみにこの白いユニコーンのタテガミの色は、まるぽさんのお嬢さんのリクエストで虹色にしたそうです。
 色鮮やかでユーモアあふれるカレンダーのための作品。こんなカレンダーを部屋に飾れば、楽しい1年を送ることができそうです。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
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December 10, 2025

午梅崎 ゆう 作 242×272mm
“The Horse” by Yuu Umezaki

 今回の作品展で最もシンプルな作品をご紹介します。梅崎さんはいつも色紙の中に12×12cmの小さな正方形を貼り付けて作品を完成させています。抽象的な図形を描くことも多いのですが、今回描いたのははっきりとした馬の横顔。シンプルな線でまとめつつ、馬の少し憂いを帯びた表情を表現しています。
 そして馬の下には荒い感じの網目の布を敷きました。この布がざっくりとした質感を持ち、馬の存在感を引き立てています。網の端の方が捲れ上がっているので、アイロンをかけて画像を撮影するかどうか梅崎さんに聞いてみましたが、このままで…という返事でした。紙にはない布の捩れも、この作品の一部となっているのでしょう。素朴ではありますが、生きている馬の存在を感じさせてくれる魅力的な作品です。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
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December 09, 2025

メリークリスマス(お間抜けサンタさん)

メリークリスマス(お間抜けサンタさん)日野 晴美 作 200×480mm
“Merry Chrisitmas - An Absent-Minded Santa Claus ” by Harumi Hino

 毎年の干支展では、クリスマスの作品もいっしょに展示しています。が、今年は例年に比べてクリスマス作品が少なく3点でした。トナカイを描いたものと、くるみ割り人形の絵、そしてサンタクロースを描いたのがこの作品です。
 トナカイの引くソリで子供たちにプレゼントを届けようとしているサンタさん。でも良く見てみると…。小さめのサンタさんの後ろ姿と、目を剥いて見守っているトナカイさんの様子がとてもユーモラスで、人気のある作品です。背景の色は写真だとグレーに見えますが、実際には銀色を使い、クリスマスの特別感を演出しています。
 さて、このサンタさんは無事にプレゼントを子供達のもとに届けることができるのでしょうか?絵本のようにストーリーを思い描いてしまう楽しい作品です。

(「干支2026午+縁起物+クリスマス」出展作品  2025.11.19〜12.13 於:剪画アート&スペース)  
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