November 20, 2018

赤の時

赤の時六郷 もと 作 275×395mm

 朝日が昇る時…か地平線の無効に沈む時、家族で静かなこのひとときを楽しむ猪たちの姿。美しい赤いグラデーションの色合いと山並みの姿がぴったりと合った、幻想的な作品です。
 実はこの作品は「青の時」と対になっています。左右が反転した青の作品は、雪が降っているかのような静寂を感じさせる風景。同じ絵柄ながら、全く違った世界が広がっているのです。
 両方共、猪の姿を克明に描いた作品ではありませんが、その家族が睦み合う世界を描いた素敵な作品となっています。

(「干支 亥+豚」出展作品 2018. 11.14〜12.8 於:剪画アート&スペース)  

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November 19, 2018

ねぶた 金毘羅大権現

ねぶた 金毘羅大権現高橋 隆 作 830×265mm

 青森のねぶたに表現される猪を描いた作品です。海上の守護神として古くから漁師たちから信仰を集めていた金毘羅権現は、薬師十二神将のうちの亥の神でもあるそうです。このねぶたは、分身である黄金色の猪と共に海上に現れ、荒波を沈めた…という場面を描いています。
 高橋さんはねぶたの光に照らし出されている姿を描くため、ごく薄い和紙を部分的に重ね、猪の濃淡を出しました。実際のねぶたでは白い和紙が使われているところは、赤に変えて全体の力強さを演出しています。主役の猪が前にせり出しているような構図もとても迫力があります。
 鮮やかで力強いねぶたの猪、是非実物を御覧ください。

(「干支 亥+豚」出展作品 2018. 11.14〜12.8 於:剪画アート&スペース
  
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November 16, 2018

亥 #1

亥 #1南舘 千晶 作 205×300mm

 花札のデザインをお正月用にアレンジした作品です。実際の猪の札は7月で萩と共に描かれていますが、この絵の中には梅や松、日の出などが取り込まれ、お正月らしい雰囲気が演出されています。
 作品には赤系の色が多く使われていますが、新年らしい真っ赤な色ではなく、えび茶色に近い赤や、落ち着いたピンク、薄い茶色など渋めの色をバランスよく配置。南館さんらしいセンスの良さを感じさせてくれます。
 猪の柄には細かいタッチを用い、雲や梅の花には安定して美しい線をカッティング。隅々まで配慮の行き届いた秀作だと思います。

(「干支 亥+豚」出展作品 2018. 11.14〜12.8 於:剪画アート&スペース)  
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November 15, 2018

猪の目に福

猪の目に福猪の目に福

日野 晴美 作 270×326mm

 竹の装飾を背後に猪が走っている姿を描いた作品。
 この装飾については作者の日野さんが説明しているので、引用します。「可愛いハートの形ではありますがハートではありません。猪の目(いのめ)=イノシシの目に似ている所からという一説=というもので神社やお寺のいろいろな所の装飾に施されている形です。水を守護するイノシシの目という事で火除けのお守り そして獣の目力には魔除け 厄除けの意味があるとか…。福を招く護符の意味合いもあるそうで そういえば鈴の穴の部分にもこの形を見る事があります。」
 色合いも美しく、新年を寿ぐにふさわしい作品だと思います。

(「干支 亥+豚」出展作品 2018. 11.14〜12.8 於:剪画アート&スペース
  
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October 12, 2018

停車場の時計

停車場の時計結城 公子 作 297×210mm

 結城さんは、何枚かのシーンを描いた作品を出展して下さいました。「停車場の時計」を5シーン、「布団の代わり」を6シーンです。
 佐治の若者が町の停車場で大きな時計を見て、小さな時計よりもずっと大きいこの時計は、針が一周するのに間日かかるのだろうと考える…というお話。絵で説明するのが難しい小話ですが、絵柄そのものがモノトーンでシンプルなため、ユーモラスなこのお話に似合っています。
 訪れた方は、絵を見ながらストーリーの流れを追って楽しんで下さっているようです。紙芝居のようなこの連作、語りと共に見て頂くのも良いかも知れません。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース)  
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October 09, 2018

人魚姫の思い I

人魚姫の思い I六郷 もと 作 415×275mm

 今までご紹介してきたのは、日本の昔話をもとにした作品でしたが、この作品はアンデルセンの人魚姫を下敷きにしています。そしてこの絵は、ストーリーを説明する場面ではなく、主人公の心象風景を描いているようです。
 和紙を切り抜き、和紙で彩色している作品ですが、人魚姫の鱗の部分は絵の具と網ブラシを使って上から微妙な陰影を付けています。また、背後の空の色も、青系の和紙の後ろにオレンジ色の和紙を敷くことによって、複雑な色合いになりました。
 色にこだわり、工夫をして仕上げた美しい作品です。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース)  
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October 06, 2018

鶴の恩返し

鶴の恩返し南舘 千晶 作 210×297mm

 お馴染みの鶴の恩返しの物語、この話は特に女性に人気があるようです。
 この写真は、額装する前に南館さんがスキャンした絵ですが、実際の額装された作品は、羽の部分が背後に、人の姿は手前に置かれた塩化ビニールに挟まれて前方に配置されています。そのため、白い羽の上にわずかに人物の影が落ちるようになりました。
 カラフルで美しい羽とその前に静かに佇む女性…。哀愁のある日本の昔話を美しく、はかなげに描いています。この半立体の作品は、写真ではわかりにくいので、是非実物を鑑賞して下さい。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース
  
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October 04, 2018

つばめのおんがえし

つばめのおんがえし菅谷 順啓 作 242×272mm

 千葉県木更津の成就寺の本堂の軒に巣を作っていたツバメたちが、そのお礼にお寺の周囲のマムシを退治した…という話に基づいて制作した作品。和尚さんはツバメたちに感謝をしつつ、駆逐された蛇たちの供養も行ったそうです。
 今は穏やかな毎日を過ごす和尚さんと、元気に飛び回るツバメの姿。シャープな線で描かれたツバメたちと、和尚さんの姿はほぼモノトーンですが、背景の色合いに温い色味を使って、良い雰囲気を出しています。
 この物語の最後のシーンを見るだけで温かい気持ちになれる、素敵な作品です。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース)  
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October 03, 2018

ざっぱ〜ん!

ざっぱ〜ん!まるぽ 作 242×272mm

 数ヶ月前に出産したまるぽさんは、現在二人のお子さんの育児真っ最中。それでも時間を見つけて作品を制作してくれました。
 波を荒立てるかのように飛び上がる魚。その勢いに飲み込まれそうになりながら、雄々しくお椀の船を漕いでいる一寸法師の姿は、作者の生活感を表しているかのようです。
 色彩はシンプルにモノトーン。鱗や波は細かいラインで描かれていますが、魚の輪郭はギザギザや太細をつけるなど、工夫がなされています。剪画を貼り付けた台紙も、ざらざらとした質感があって、この作品にぴったり。
 剪画らしく、力強い作品です。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース)  
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October 01, 2018

金太郎・桃太郎

金太郎・桃太郎高橋 隆 作 388×272mm

 日本人なら誰もが子供の頃聞かせてもらった物語、金太郎と桃太郎。今回高橋さんは、その主役を物語の挿絵的にではなく、人形の形で描きました。このたくましく、そして可愛らしい人形たちは、お孫さんたちの節句の飾りとも関係があるのではないかと思います。
 ふっくらとした顔立ち、お決まりの殻がけや鎧、その一つ一つが丁寧に描かれていて、色合いも鮮やか。背景の格子柄も明るく、物語の主役を引き立てています。
 なつかしい金太郎や桃太郎のストーリーを思い出しながら鑑賞して下さい。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース
  
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September 29, 2018

かにのふんどし

かにのふんどし青山 政枝 作 242×272mm

 この作品も佐治谷ばなしを描いたものです。お嫁さんの実家に招かれたお婿さん。蟹が食卓に出た時の食べ方を教わりますが…。
 短い笑い話ではありますが、この絵には話の中に出てくる要素をすべて盛り込んであります。山間にある婿殿の家、お嫁さんの実家で入ったお風呂、出されたお膳…。ユーモラスなお婿さんの表情や、ちょっと驚いたような表情をしたお嫁さんの様子も、見る側の笑いを誘います。楽しい絵柄と明るい色彩…いかにも青山さんらしい作品です。
 剪画では普段あまり描かれないコミカルな一場面。ギャラリーには佐治谷ばなしの本も置いてあるので、是非読みながら楽しんで下さい。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース)  
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September 28, 2018

和尚にならえ

和尚にならえ日野 晴美 作 412×295mm

 庄屋さんに招かれた村人たち。作法を知らないので、和尚さんの見なが真似をしましたが…。
 佐治谷ばなしの「和尚にならえ」の一場面を描いたこの作品、横目で和尚さんを見ている目つきや、おっかなびっくり食事している様子がなんともユーモラスな感じです。色数を極力抑えることによって、かえって彼らの表情が生き生きと伝わる効果を生み出しました。
 背景に使われているのは、この夏かみんぐさじで日野さんが自分で漉いた和紙。黄色味の地に白い素材を入れたオリジナルな素材です。
 素朴な昔話を、それに合った素材を使って仕上げた素敵な作品です。

(「昔話 ものがたり」出展作品 2018.9.26〜10.13 於:剪画アート&スペース
  
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September 13, 2018

落し文

落し文結城 公子 作 242×272mm

 落とし文とは、ひそかに意中の人に読んでもらうように故意に落とす恋文のことだそうです。が、ここに描かれていのは実際にそういう名前の昆虫で、私もこの作品で知ってから調べ、初めてその生態を知りました。
 オトシブミのメスは、初夏の頃に若葉を巻いてその中に卵を産み落とすそうです。そこで生まれた幼虫はこの葉を食べながら育ち、ここで蛹となり羽化するとのこと。
 結城さんは作品のコメントに「未来に託すメッセージを込めて!」と寄せています。シンプルにそしてどこかユーモアの感じられるこの作品は、まさに作者が未来に向けて放つメッセージともなっているようです。

(「便り」出展作品 2018.8.29〜9.15 於:剪画アート&スペース
  
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September 04, 2018

便り:ふるさとから!!

便り:ふるさとから!!石川 孝 作 242×272mm

 様々な物を繊細なタッチで描く石川さんは、今回のテーマで実際に存在するポストの絵を2枚寄せて下さいました。
 「便り:ふるさとから!!」は、こけしをかたどった鳴子のポスト、そして「便り:ふるさとへ!!」は列車をモチーフにしたポストで、品川駅にあるそうです。それぞれに背景も描いてみたものの、ポストだけを画面に入れた方がよりテーマが伝わるということで、シンプルに画面の真ん中に配置してあります。
 それぞれに素朴な和紙や明るいピンクの背景を使い、雰囲気を作り上げているのが素敵。実際にこうしたポストを見に行きたくなりますね。テーマに合った素材を見つけ出してくる…それは作品制作の上でとても重要な工程だと思います。

(「便り」出展作品 2018.8.29〜9.15 於:剪画アート&スペース)  
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September 01, 2018

便り

便り南舘 千晶 作 350×245mm

 1本の木の下に佇む懐かしい形のポスト。その蕎麦には郵便屋さんの赤い自転車が停められています。
 南館さんのコメント。「家の近所に、まだ現役の丸形のポストがあって、それを見ると、昔々、何人かのペンフレンドと文通していた事を思い出します。ポストに手紙を投函した瞬間からもう返事が来る日が楽しみになるのでした。今はもうすっかり手紙も書かなくなって、昔の友達ともご無沙汰です。」
 スマホひとつで即時に連絡が取れる現在からすると、ゆったりとした時の流れを感じるようなポストと郵便物。作者の思いを綴った、温かみのある作品です。

(「便り」出展作品 2018.8.29〜9.15 於:剪画アート&スペース)  
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August 30, 2018

四季の便り

84b1f9ef.jpg日野 晴美 作 540×220mm

 今回のご案内ハガキに使わせて頂いたのはこの作品。手紙をくわえた鳥が羽を広げて飛翔している姿を描いています。
 背景には春・夏・秋・冬と四季のうつろいを表現する花々。それぞれに美しく柔らかい色合いの和紙を使用し、シャープな鳥のラインを引き立てています。
 台紙となるのは生成りの素材感がある和紙です。他にも少し透け感のある雲竜紙を多用し、和紙らしい優しい雰囲気を作り上げました。日野さんらしい巧みな組み合わせです。
 こんなふうに日本の美しい季節を表現した便りが手元に届いたら嬉しいですね。

(「便り」出展作品 2018.8.29〜9.15 於:剪画アート&スペース)  
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June 28, 2018

縁結び?

縁結び?佐藤 健二 作 272×242mm

 2匹の狛犬が背を向けた形で佇んでいます。1匹は子供を連れ、もう1匹は玉を転がしているあたりは狛犬の定番形ですが、口元を見ると「あ・うん」ではなく、どちらも「あ」の形。この狛犬たちは神社の参道に置かれているのではなく、中華料理店の入り口に置かれているものなのだそうです。
 2匹の間には縁結びが叶うことを暗示している結び目。口お開けている狛犬たちの愛くるしい表情とちょっと自信なさげな「縁結び?」のクエスチョンマーク。厳しい犬の絵柄が並ぶギャラリーの中で、ちょっと頬を緩ませてくれる作品です。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース)  
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June 25, 2018

怖い夜の世の中に…

怖い夜の世の中に…結城 公子 作 242×272mm

 この作品も狛犬ではなく、狛犬のようにどっかりと座っている牛の像です。牛を神社の守り手として置くのは、藤原道真、天神様だということです。
 どっしりと座る二匹の牛。小さな画像ではわかりにくいのですが、真ん中の少し左寄りに小さな鳥が飛んでいて、像の背中にも何匹か乗っています。タイトルでは怖い世の中…と書かれていますが、そこにはどっしりと腰を据えて守ってくれるものがあり、小鳥たちは安心して暮らしている…という風にも解釈できます。
 シンプルなモノトーンの画面。どこかユーモアを感じさせてくれる作品だと思います。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース)  
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June 23, 2018

夕暮れ

夕暮れ六郷 もと 作 395×280mm

 六郷さんは、狛犬を思い浮かべた時、なかなかモチベーションが上がらなかったそうです。そして思い出したのがお稲荷さんのキツネ。この作品は、埼玉県上尾市瓦葺稲荷神社をモチーフにしているとのこと。少し恥じらったように首をかしげるキツネさんたちは、どこかしら女性的で、そこはかとない色気があります。

 少しずつ空の色が変わり、暗くなる夕暮れ時。キツネさんたちは暗くなってゆく杜を背景に白い色が際立って見えます。その闇の中には赤い鳥居も…。グラデーションの鮮やかな色和紙を使って、トワイライトのちょっと不思議な世界を描きました。

 この絵の前に立って、白いキツネさんたちに招かれるミステリアスな世界へ出かけてみて下さい。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース http://bit.ly/hc8WTq)  
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June 21, 2018

三連狛犬

三連狛犬g石川 孝 作 410×286mm

 今回の作品展では、狛犬自体を中心に据えて描いた作品が多かったのですが、この作品は神社の社ごと描いています。
 石川さんの解説によると、我孫子市の街中にある香取神社の風景だとのこと。三組並んでいる狛犬は、全国でも珍しいそうです。御神体を守る狛犬は一組でも十分霊験あらたかだとは思いますが、ズラリと並ぶとさらに強力な感じがします。
 色調は極めて抑えられていて、モノトーンに赤、水色。中央の黒い部分が全体を引き締めています。神社の柱だけではなく、狛犬の口の部分に使った赤がアクセントになりました。
 狛犬を静謐な風景の中に描いた美しい作品です。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース)  
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June 20, 2018

仕上げに向けて

仕上げに向けて仲島 あい 作 272×242mm

 あともう1点、川六の狆の狛犬像があります。それが仲島さんが描いたこの作品。幕末の石工、川六が狛犬を制作している図です。
 少し川六が可愛すぎる気もしますが…。愛らしい狛犬を前にした職人をコミック調で描いたこの作品は、生活感が出ていて魅力的。シンプルに線だけで仕上げたことによって、狛犬の胴体の模様や、尾の複雑な形が強調されました。
 この作品だけでも面白いのですが、他の像を制作するところと組にすると、また楽しくなりそうです。人の視点から狛犬を描く…仲島さんらしい作品だと思います。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース
  
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June 19, 2018

川六の狛犬 No.1

川六の狛犬 No.1高橋 隆 作 380×280mm

 高橋さんのこの作品も川六の狆の狛犬です。同じ像でも、柔らかい線で描かれた日野さんの狛犬とも、可愛らしくデフォルメされた南館さんの作品とも違って、男性的にシャッキリと表現されています。
 後ろに配したのは実際の景色ではなく、市松模様。No.1の作品では金、銀、さらにナチュラルな和紙の色を使い、現代的な感じに仕上げました。また、No.2の作品では、市松を斜めに配置し、背景を赤に変更。色使いを変えるだけでも華やかな感じに仕上がります。
 アレンジによって雰囲気が変わる狛犬の作品たち。飾る場所に合わせて制作するのも楽しいのではないかと思います。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース
  
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June 17, 2018

狛犬

狛犬南舘 千晶 作 242×272mm✕2枚

 日野さんが描いた狛犬と同じ鷲峰神社の狆の狛犬の吽の方を描いています。写実的に描いた日野さんと対照的に、南館さんはかなりデフォルメして描きました。
 ゲームやアニメのキャラのような感じで頭部が大きめになっているため、とてもかわいらしい感じ。シンプルな輪郭線と綺麗に揃えられた装飾線、特に尾の流れるようなラインはとても綺麗です。
 かっきりとした感じに描かれた分、背景には手漉きの耳付き和紙を使いました。ボコボコとした表面の質感が狛犬を存在感あるものに感じさせます。
 モノトーンながら、ご来場の方々にも人気の高い作品です。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース)  
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June 16, 2018

杜の狛犬

杜の狛犬日野 晴美 作 273×410mm

 鳥取で幕末に活躍した名工、川六の作品で、鷲峰(じゅうぼう)神社に祀られています。その愛らしい容貌から、狆の狛犬として親しまれて多くのファンがいるとのこと。厳しい顔をして神々を守っている通常の狛犬に比べると、確かに優しくおおらかな表情をしています。
 日野さんは以前、春の日差しのような明るい色彩で、この像を描いています。今回の作品展では、仄暗い神社の杜の中に佇む深遠な感じのものに作り直しました。どちらもこの狛犬にはふさわしい気がします。
 また、この狛犬は今回4名の作家さんが描いています。その表現の違いも是非比べて楽しんで下さい。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース)  
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June 12, 2018

シンガポールの狛犬?(マーライオン)

シンガポールの狛犬?(マーライオン)高橋 隆 作 240×390mm

 ここ数日話題になっているシンガポールの絵をご紹介。今回の「狛犬」展には、神社に鎮座している狛犬だけではなく、狛犬的なもの…を描いた作品も並べられています。お稲荷さんや牛、そしてハチ公…そしてシンガポールのマーライオンです。
 マーライオンはライオンの頭と古代都市のテマセックを象徴する魚の尾を持っています。口から水を吹き出すその像は、シンガポールを訪れる人がほぼ見に行くことでしょう。
 かっちりと描かれたマーライオン。かなりシンプルな絵柄ですが、海面や足元の波を表現した台座にむら染の和紙、吹き出す水に落水紙、背景にグラデーションの入った和紙を和紙を使うことによって、独特の風合いがある絵に仕上がりました。
 涼し気で、夏にかけておくのにピッタリな作品だと思います。

(「狛犬」出展作品 2018.6.6〜6.30 於:剪画アート&スペース)  
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