小野寺 マヤノ 作 305×432mm
“Sakura Reminiscence” by Mayano Onodera
先週で終わった「桜 –我が心のふるさと–」展に出展していた作品で、今日あたり鳥取の若桜に到着した頃だと思います。
桜には「春の訪れ」という明るい印象と「散りゆく花」という寂しげな印象があります。今回の作品展でも、桜の作品はそれぞれどちらかの印象で描かれていました。私が描いたのは、移ろいゆく時とそれに思いを馳せる、少し陰に近いイメージの桜です。
以前頂いた薄い紫がかった紙の色がとても気に入っていたのですが、桜の色よりも少し暗めに見えるので、この紙を使用するかどうか迷いました。が、追憶のイメージにはふさわしいような気がして、桜の花びらを切ることにしたのです。
咲き誇っているだけではなく、時とともに移ろう桜、風に揺らぐ桜、その花びらの中に多くの人々の想いを抱える桜…。そんな流れや動きを桜に託した作品です。