
“Cherry Blossom Tunnel” by Yuu Umezaki
今回の作品展では、様々な桜の風景が描かれていますが、少し抽象的に風景を表現しているのがこの作品です。この作品にも作者のコメントが寄せられているのでご紹介します。
「学生の頃住んでいた団地の近所の桜の木。桜のトンネルが続く、少し肌寒い道でした。久しぶりにその道を通ると、今では切られてしまった桜のトンネルを鮮明に思い出します。」
私はこの絵を見てイメージの中で制作したものだと思っていたのですが、梅崎さんは昔から撮り続けていた桜の樹の写真を一覧して、その中から選んだ写真を見ながら制作したのだそうです。この絵を見ていると暗い道の空気感まで感じられるのは、実際の風景に基づいているからでしょう。
シンプルながら作者の体験が伝わってくる素敵な作品です。
(「桜 –我が心のふるさと–」出展作品 2024.3.13〜4.6 於:剪画アート&スペース)