
“First Signs of Spring” by Marupo
メジロはその細いクチバシで桜の蜜を器用に吸い、花を落とすことはないそうですが、雀は花の根元から加えて、花の甘い部分をついばむそうです。この絵の中でも、上にいる雀は桜の花をしっかりと口に加えています。桜の花を萼の部分から落としてしまうのは、この雀たちだったのですね。
桜の中心の花粉の部分は、剪画で桜を描く時に悩む部分なのですが、まるぽさんは、濃いピンクの和紙を使うことで表現しました。花びらの色も2色も明るめの色を使い分け、全体に華やかな仕上がりとなっています。また雀のお腹の部分はナチュラルな風合いの和紙を使い、ふっくらとした羽の感じを出しました。
この作品は2枚のアクリルに挟まって額に収まっています。壁に少し影が落ちて、少し浮遊感のある仕上がり。この作品にはピッタリですね。春の躍動と息吹を感じる魅力的な作品です。
(「桜 –我が心のふるさと–」出展作品 2024.3.13〜4.6 於:剪画アート&スペース)