高橋 隆 作 378×276mm
山の向こうに日が沈み、あたりが少し暗くなって来る頃。山のふもとぐっと寒くなってきて、焚き火のまわりの暖かさは格別です。そこで芋を焼いている子どもたちも楽しそう…。この体験をしたことがない人も、どこか懐かしくなる風景ではないでしょうか。
木々の色、柿の色、オレンジ色の夕焼け、そして土の色や暮れゆく山の色は茶色に染まっています。オレンジ色と茶色のコンビネーションは、まさに秋の色。高橋さんはこの空を描くのに、薄い和紙を重ねて暗い部分と明るい部分を塗り分け、秋の夕焼けらしい鮮やかな色合いに仕上げました。
茶色はちょっとした光の加減で違った印象に見えてしまうことがあります。里の秋の色彩を、ぜひ原画で楽しんでいただきたいと思います。
(「茶色は秋の色」出展作品 2023.10.11〜10.28 於:剪画アート&スペース)