
結城さんがこの作品のために寄せたコメントは、「日本は海・陸・山と四季があり、暮らしやすい恵まれた国です」。その言葉通り、日本の豊かな自然を何気ない日常の一コマを描くことによって表現しています。日本国内どこにでもあるシーンではありますが、描かれた山の形を見て、この絵は結城さんの住んでいる神戸の風景なのだと思いました。
街に近い海辺で魚釣りを楽しんでいる人たち。モノトーンで描いたシンプルな風景ながら、何となくユーモアを感じさせるのは、人や魚の表情のせいかも知れません。見る側も思わず肩の力を抜いてリラックスさせてくれる雰囲気があります。
色々と大変なことも多い世の中ですが、こうした平和なシーンもこの世の中のどこかで見られると思うだけで、少し気持ちが和みますね。
(「大地と海と暮らす」出展作品 2022.5.11〜5.28 於:剪画アート&スペース)