May 05, 2022

臼杵の磨崖仏

臼杵の磨崖仏 大分から臼杵の石仏を見にでかけました。インドや中国には大規模な石窟寺院や磨崖仏がありますが、日本には磨崖仏は少ないです。その僅かな磨崖仏の中で一番有名なのが、この臼杵の石仏群。平安時代後期から鎌倉時代にかけて制作されているそうですが、誰がどんな目的で作ったかはまだ解明されていないとのこと。
 高温多湿のこの国ではがけ崩れなども多いため、石仏はかなり傷んでいたようです。現在できるかぎりの修復が施され、仏像が掘られた場所には屋根が付けられています。お体の一部がなかったり、彩色がわずかに残っていたり、様々な状態の仏様は、年月の重みをたたえて安置されていました。そのお姿は完全な状態であるよりも、より人の心を惹きつける気がします。
 5月のさわやかな風の中、石仏を訪ね、古代に思いを馳せたひとときでした。