
ナチュラリストのリディアは、できる限り新しい紙を使うのではなく、使い古した紙や古い雑誌を用いて作品を制作するそうです。今回出展してくれた3点の作品は、どれもリサイクルした紙をうまく組み合わせて美しい作品を作り上げています。
中でもこの「お茶のクッキーの時間」は、カッティングに使った茶色に小さなドットの入った紙と、背景の黄色がテーマにマッチしてとても良い色合い。手前にあるチョコチップクッキーもこの紙の色にぴったりです。ティーポットやカップ、ミルクポットなどのの形も可愛らしく、心弾むお茶時間の雰囲気が伝わってきます。
陰と陽のバランスは剪画にとってとても重要な要素ですが、この作品でも切りぬく部分と残す部分の切り分けが絶妙で、画面全体に安定感をもたらしました。素材の紙の色合いとカッティングならではの陰影が生み出した素敵な作品だと思います。
(「Tea Time」出展作品 2020. 10.14〜10.31 於:剪画アート&スペース)