November 26, 2019

ねずみの置物

ねずみの置物臼木 冨美子 作 240×175mm

 臼木さんはいつも絵を描くための作品展のタイトルを聞いた後、家の中を眺めて身近なところでテーマに合うものを探します。今回の干支展では、ネズミの置物を見つけたそうです。
 シンプルなフォルムのながら親子で向き合う姿が愛らしいネズミさんたち。その評定も素朴な感じです。そして、お正月の飾りらしく松竹梅の柄を身にまとっています。
 ネズミの人形を大きく描きすぎてしまうと可愛らしく見えないので、左の前に小さめに置き、寿の文字を入れた金屏風を配し、さらに元号の令和を入れました。それぞれのラインは少しぎこちないところがありますが、全体のバランスが良いので、落ち着きのある絵柄となりました。
 常に自分の身近からモチーフを見つける…というのも、ご自身を表現する一つの方法だと思います。制作した作品を一連のプロジェクトとして見るとなかなかおもしろいですね。

(「干支と縁起物 2020子」出展作品 2019. 11.13〜12.7 於:剪画アート&スペース