June 24, 2019

古里

古里臼木 冨美子 作 75×363mm

 以前の作品展「Pink」で、部屋の中に飾ってあったお孫さんの作った折り紙のチューリップを描いた臼木さん、今回も「細なが〜い!」というテーマを考えつつ、部屋を見渡したそうです。パッと目についたのがこのこけし。確かに、短冊に描くのに最適な形をしています。
 最近はお土産に買うことも少なくなりましたが、以前はどこの家にもあったこけし。この絵では切り絵らしく黒い輪郭で縁取り、白木の地色に赤い装飾を施しています。この作品では、少し大きめに描いて顔の両頬がはみ出させ、こけしの存在感をより強調しました。
 こけしはシンプルではありますが、人の心の中に郷愁を呼び起こし、ほっとさせるものがあります。臼木さんが伝えようとしたのは、そんな古里のぬくもりではないかと思います。

(「細なが〜い!」出展作品 2019. 6.5〜6.29 於:剪画アート&スペース