
壁に掛けてある額ではなく、ギャラリーの小さなテーブルトップに飾ってある作品です。吉田さんはこのスペースを使って、毎年干支作品を制作しています。
紙を4つ折りにして主な部分をカット、そのあと2つ折りにして必要な部分を仕上げているため、線対称で4枚同じ絵があります。そしてフリスビーを追って飛び回る犬はとても躍動的。随所にボールやサンダル、犬のリードなど小物が効果的に散りばめられています。このあたりのレイアウトのセンスは、吉田さんの本領発揮というところでしょう。
いつもは白い和紙を切ることが多いのですが、今回は黒岩市を使っているので、犬の動きがくっきりと出ました。彩色にちぎった和紙を使い、そのくっきりしたラインを和らげると共に、自由で楽しい雰囲気を演出しています。
楽しげなワンちゃんたちの姿を、テーブルでお茶を飲みながら楽しんで頂ければ幸いです。
(「干支戌+猫 2018」出展作品 2017.11.15〜12.9 於:剪画アート&スペース)