October 18, 2017

収穫のお手伝い

収穫のお手伝い仲島 あい 作 250×340mm

 昨日ご紹介した菅谷さんと同じ紙を背景に使っているのは仲島さん。竹の繊維が入った柔らかい雰囲気の生成りの紙です。同じ紙を使っても、受ける印象は違います。菅谷さんの作品では白を引き立て、柔らかい感じに仕上げていたのに対して、仲島さんの作品では、秋らしい季節感を演出しています。
 収穫したばかりの穀物を両腕に抱えた女性と女の子。彼女たちの生き生きとした表情が収穫の喜びを伝え、二人の服装が生活感を表現しています。人物が丁寧に描かれる一方、背景はシンプルにまとめられていて、描かれているのは唐草模様。焦げ茶の色合いが背景にマッチして、全体をうまくまとめました。
 秋の実りを和紙の素材感で表現した秀作です。

(「Natural Surface」出展作品 2017.10.11〜10.28 於:剪画アート&スペース