南館 千晶 作 300×400mm
東北の一刀彫の鶏をモチーフにした作品。一つの樹から彫り出した羽や尾の部分が見事な木彫像。それを南館さんはさりげなく剪画のラインに置き換え、きりりとした形を描き出しました。色味も抑えて赤と黄色、そしてほのかに松竹梅を彩色するにとどめています。
また、この剪画は耳付きの厚い和紙を使用。その耳を見えるように額装してあります。そのため、とてもナチュラルで、絵全体が柔らかい印象になっています。剪画において素材感をうまく使う…というのは、とても大事なことだと思います。
お正月に飾って新しい年を寿ぐのにふさわしい、素敵な作品です。
(「干支と縁起物2017」出展作品 2016.11.16〜12.10 於:剪画アート&スペース)