July 08, 2010

Splash

Splash吉岡 澄 作 298×210mm

 闇の波間に浮かぶ人魚。そっと振り返り、月を見ているのでしょうか?
 丁寧に描かれた人魚が中心に描かれ、海はその流れだけでシンプルに表現されています。色も人魚の鱗の部分にごく淡い色を使っていますが、実は何色も重ねて使ってあって、とても凝っています。
 そして空に浮かぶ丸い光は、吹きつけ。歯ブラシと網を使ったとの事ですが、絵の具を飛ばす前に、マスクをかなり丁寧に切って準備をしているはずです。その甲斐あって、淡く微妙に夜空の中に不思議な雰囲気を演出しています。
 夢の中の様な1シーン。その姿に見る人はそれぞれの物語を思い描くことでしょう。吉岡さんの作品に女性ファンが多いのも頷けます。
 シンプルでありながら、とても丁寧に描かれた珠玉のような作品だと思います。

(「水−Water−」出展作品 2010.7.2〜7.25 於:剪画アート&スペース


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この記事へのコメント
この作品も印象的でした。
とても魅力的ですね。
Posted by ヒロ at July 09, 2010 08:15
>ヒロさんへ

とても幻想的な作品ですよね〜。
うちのアイカもお気に入りの作品です。
Posted by SengaArt at July 10, 2010 08:34